What's time is it now?

 facebook 
  関係サイト

 詫間電波工業高等専門学校
 電波通信学科2期生同期会

  サイト・ブログ
  リンク
レーダー・ナウ
紫外線情報

黄砂情報
花粉情報

PM2.5分布

*.以下、管理人専用の項目です。

  パスワード保護をしています。

宮脇淳子先生の『皇帝たちの中国』「漢字を使いこなせない中国人」・・・漢字が使えない驚きより日本人が凄い  

YouTube 「皇帝たちの中国 第4回 漢字を使いこなせない中国人」
     宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら・2018年6月26日配信】より

※ 宮脇淳子先生の歴史の説明は、教科書や通説では教えられていない内容に驚かされるが
  面白いしためになり、今回もすごい内容だ。
  でも、日本人のスゴさも非常にわかった。自分の為にこの内容を文字にしました。

漢字を使いこなせない中国人

(宮脇淳子)
 漢字を使いこなせない中国人、これが日本人になかなか理解してもらえないんだよね。

(田沼隆志)
 漢字って、漢の国で中国から来た漢字で今でも使っていて

(宮脇淳子)
 全部、うちが教えてやったんやろ、みたいな事を言われて、ハイ、有難う御座いましたと
 思うんだけれど

(田沼隆志)
 先生、でも今漢字が使いこなせない中国人、スタートから矛盾ですけれど

 ■ 漢字には20世紀までルビがない 

(宮脇淳子)
 だって漢字は、20世紀まではルビがない。

(田沼隆志)
 ルビがない。そうか。

(宮脇淳子)
 だから、形で丸ごと暗記する訳よ。でもさすがに形で暗記するのに、その始皇帝が
 決めた音があるわけね。その一音一文字ずつにね。

(田沼隆志)
 一文字にね。

始皇帝 
公認漢字3,300字を定め、読み方は一字一音一音節と決める

(宮脇淳子)
 だから、日本で言う音読みというのがあって、だから一個ずつ子音母音子音って
 いうのかな。まあ本当に母音が一個しかないわけよね。

 それは、漢字のその記号として付いているんだけれども、あまりに同音同意語が
 多いからそれをルビというか頭で覚えながら漢字を覚えていくんだけれども
 そもそもが他に書くものがないわけだから漢字だけ並んでいるわけでしょ。

 そしてその漢字の読み方音は、先生の音を覚えるわけよ。先生に読み上げてもらって
 丸暗記するしかないわけでしょ。
 だって、自分で何も覚えられない。誰かが発音してくれなかったらこの漢字を
 こう読むとわからない。

(田沼隆志)
 そうですね。そうか、始めはそうか。

(宮脇淳子)
 始めは、一対一の師匠がいるわけ。

(田沼隆志)
 そうですね。

(宮脇淳子)
 漢字が読める人が。漢字がだぁーと並んでいるやつを一個ずつ発音しながら
 音読みで読む。

(田沼隆志)
 音読みでね。それを覚えるしかない。

(宮脇淳子)
 それを覚えるわけだけれども、例えば、
 日本語だったら (略) 一個ずつ漢字を読んでもらうわけ。
 その先生が訛っていたらそのまま訛る。

(田沼隆志)
 訛ると、なるほど。

(宮脇淳子)
 その先生は、自分の先生の発音を覚えて喋る。
 だからそれが全国統一されてない場合には、全然耳で聞いたって
 何の漢字かわからないですよ。

(田沼隆志)
 そうか、字は同じだけれど、北でも南でも音がわからないと言うんですね。
 致命的だな。

(宮脇淳子)
 今日は、漢の武帝までしか話さないんで、一度、漢が滅んで三国時代の
 魏・呉・蜀の時代になった時に人口が10分の1になっちゃって、漢字を
 読めて人が死に絶えちゃうみたなほとんどいなくなって少なくなった
 時代があるんですよ。

(田沼隆志)
 そうなんですね。10分の1ならね。

(宮脇淳子)
 そうすると読める人を探し出して集めて取り敢えず読んでなんとか
 記録しないと漢字の読み音が消えちゃうぜという危機感があった隋は、
 隋だって鮮卑族だから元々漢字を使っていない。

(田沼隆志)
 そうですよね。異民族ですよね。

(宮脇淳子)
 多分、日本語みたいな言葉を持っていたけれど文字がないから漢字を
 覚える訳だけれど、漢字は音しかないから、自分たちがなんとか
 覚えないといけない。
 残さないといけないと思ってどうしたかというと、601年に初めて
 漢字の辞書ができる。

 それまでは耳で口語で、口伝で教えてもらっていた。

 三国時代が終わって、やっと南北朝になって北朝の方の鮮卑人が
 漢字が消えちゃうというんで、慌てて漢字の音の辞書を作ろうとした。

(田沼隆志)
 異民族にも関わらず。

(宮脇淳子)
 異民族だから (略) 『切韻』という辞書が初めて出来た。

『切韻』:601年 鮮卑人の陸法言が韻書

 ■ 現在の中国 漢字のルビはローマ字 

(宮脇淳子)
 現在の中華人民共和国は、漢字のルビはabcのローマ字なのね。
 だって、平仮名もカタカナもないもん。

(田沼隆志)
 そうですね。漢字しかないですからね。

(宮脇淳子)
 子供たちの識字率を上げる為には、読み方を統一しないとテレビを
 見てもラジオでも何もわからない訳じゃない。

 教科書は一応標準語を教えることになったんだけれど、みんなが
 方言しか喋れないないので、毛沢東、蒋介石も物凄い方言で
 あの人たちの喋ることは、ほとんど他所の地域の人には解らなかった。

(田沼隆志)
 凄いことですね。

(宮脇淳子)
 凄いことでしょ。北京音を標準とした基本の普通話というのを作った。
 作ったけれど、漢字をどう発音するかという字が無いので、abcを
 使っているわけ。

(田沼隆志)
 なんとビックリ。ローマ字になったんですか。

(宮脇淳子)
 アルファベットしか無い。

(田沼隆志)
 すごい矛盾してますけれど。

(宮脇淳子)
 だから、あんたたち自分の国の言葉を覚える前に外国語を覚えるのかよ。
 外国の文字を覚えるのかという順番になるわけ。

(田沼隆志)
 そうか。そこまでしてやっと、音の発音が

(宮脇淳子)
 それで、

※『切韻』の発音表記の説明については、割愛しました。

 ■ 科挙のテストは膨大な漢文を覚えること 

(宮脇淳子)
 科挙の試験は何を試験するかというと、 (略) 漢字を自在に使えます。
 漢字の関係がわかりますという詩の試験です。
 もう一つの試験は散文の試験なんだけれど、それは四書五経を丸暗記していて
 言われた通りの答えを四書五経の語句を使って、きちっと書くという。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 政治討論みたいな試験なの。どちらも漢字が全部使えますよという試験なの。

 ■ 人口の1割しか漢字を使えない 

(田沼隆志)
 なるほど。漢字を使うことが難しいのは、異常事態のような気がする
 んですけれど。
 日本語を使うのが難しいのと同じだったら、日本語を使うの難しいよね
 という人はいないと思うんですけれど、中国だと漢字を使うの難しいんですか?

(宮脇淳子)
 だから、1割しか使えない。

(田沼隆志)
 えっ!

(宮脇淳子)
 いつも人口。
 だって、これ丸暗記してこれが立派に詩を読んで、四書五経を丸暗記出来る
 知能指数とそれだけ労働もしないで家庭教師と一緒に毎○も勉強するそういう
 余裕は全ての階層にはないわけよ。

(田沼隆志)
 なるほど。漢字は選ばれた人しか。

(宮脇淳子)
 スタートの街に住んでいる人だけが、中国人という事とほとんどかわらない。
 時代が経っても地域が広くなっても漢字でコミュニケーション出来る人は
 いつも一定数しかいない。

(田沼隆志)
 ひえー、凄いことだな、それは。
 統一国家で巨大な国家だというけれど、漢字を使える人は、1割しかいないのは
 脆弱な感じですね。

(宮脇淳子)
 残りは、野蛮人なの。

(田沼隆志)
 残り野蛮人。(笑う)

(宮脇淳子)
 だって、漢字使えないんだもの。漢字が読めない奴は野蛮人だよ。

(田沼隆志)
 なんか、そうすると中華思想みたいなの出てくるかもしれない。
 漢字を使える奴は凄くて、使えない奴はダメっていう。
 なんかピンときた。

(宮脇淳子)
 それで、もちろん自由だというのが一方にあって、つまり金持ちに
 なって優秀で漢字さえ使えるようになったら上がれるのよ。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 最初から血縁でもない血筋とか種族と関係無く、漢字か決め手。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 どうよ。

(田沼隆志)
 すごい、変わった国だと思いました。
 理解はしましたけれど。

(宮脇淳子)
 で日本と違うでしょ。

(田沼隆志)
 全然違う。

万葉仮名
漢字の持つ音だけを利用して日本語を表音的に表記するもの

大阪市中央区の難波宮跡で発見された652年以前の木簡

「皮留久佐乃皮斯米之刀斯
 (はるくさのはじねのとし)」と和歌の冒頭と
見られる11文字が記されている。

(宮脇淳子)
 日本が凄いのは、漢字をどーっと輸入しました。
 もちろん使える人も一緒に漢人が入ってきました。
 その時直ぐに万葉仮名の発明に入るわけよ。

(田沼隆志)
 そうか。

(宮脇淳子)
 つまり、こちらで現地人が喋っていた音を取り敢えず共通語にしようと
 最初は漢字を使って、その音(オト)を漢字の音(オン)を使って
 日本語を書く努力を始める。

(田沼隆志)
 そうですね。

(宮脇淳子)
 だって、すごいのね。ヤマタイコク、ヤマトって言葉は音があったでしょ。
 卑弥呼(ヒミコ)って皇女(ヒメミコ)だったのかもしれない。
 オホキミって大王でしょ。

 そんなに古い時代から、まだ、日本じゃない時代から日本の言葉というのが
 耳で聞いてわかる共通語ってある程度あったってことでしょ。

(田沼隆志)
 そうですよね。

(宮脇淳子)
 これはね、凄いことだと思うの私は。
 しかもそれが記録に残っているなんてことほとんどありえない。

 アマタラシヒコアホキミって、例の隋の煬帝に
 「日出づる所の天子、日没する所の天子に致す恙無きや」
 こんな失礼な奴はもう二度と取り次ぐなって言ったというのは
 アマタラシヒコって、天の雨のアマでしょ。

 天のことをアマという。
 天から降ってくるから雨だって、もうその時代からあるわけでしょ。

 タラシヒコって、男の名前っていうか

(田沼隆志)
 姫と彦の男のね。

(宮脇淳子)
 海彦、山彦のヒコがあったってことでしょ。
 オオキミって書いてあったというんだから、大王なのよ。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 すごい。

(田沼隆志)
 日本はそういう意味では非常に進んでいるんだ。

(宮脇淳子)
 すごい。
 その聖徳太子の問題とかはともかく、日本語があった事と
 日本っていう日本書紀の頃から、もう最初から日本語を書くという
 努力が始まっていて、万葉集は200人くらいかかって、古いのは
 漢文なんですよ。

 詩が、だんだん書き言葉になっていって、最後はもうね漢字の意味は
 なんにもないの。
 音を読んでみたら、日本語って。

(田沼隆志)
 あぁー、なるほど。

(宮脇淳子)
 日本武尊みたいなには、あーいうのは漢字だけを見たら何にも意味のない。
 本当は表意文字の漢字をものすごい音だけに使っている。

(田沼隆志)
 完全に音だけで表音文字として読んで

 ■ 表意文字 ⇒ 漢字        
   表音文字 ⇒ ひらがな・カタカナ 

(宮脇淳子)
 音として、人の名前を書いて、だんだん画数が多いのは嫌だというので
 カタカナになり、崩し文字でひらがなを作り、とうとう8世紀、9世紀に
 日本語を全部ようになった。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 漢字は、表意文字として残しておいて、音で聴く文字をひらがな・
 カタカナで書けるようになって初めて日本でもう何だ言葉ができた。
 日本語ができた。

 これが、日本がずーっと国民国家になる前から日本があって
 日本人がいたっていう証拠でもあるし歴史でもあるしこんな国は
 まあ世界中ほとんどない。

(田沼隆志)
 そうですね。
 何処へ行ったって言葉はバラバラだったり、今のさっきの話でも
 中国も一つの言葉にしたけれど方言は残っていたり (略)

(宮脇淳子)
 今は識字率を上げる為に形を漢字を優しくしてテレビ・ラジオで
  教育して、聴いてわかったとして発音出来ない可能性が高いわけ。
  香港の人があんな綺麗な北京音で発音出来ないわけよ。

(田沼隆志)
 あああー、なるほど。

(宮脇淳子)
 上海とか台湾の語音って凄く訛っているからね。

(田沼隆志)
 あああー。先生、簡体字に毛沢東が変えちゃったというけれど、
 そうすると、例えば、昔の孔子とか孟子とか論語の時代のものって
 読めなくなっちゃう。

(宮脇淳子)
 読めないですよ。

(田沼隆志)
 歴史が断絶する。

(宮脇淳子)
 だから、孔子学院を作ってせめて論語を読みましょうって。

(田沼隆志)
 あぁー、自分たちの勉強のためにというか。そうなんだ。

(宮脇淳子)
 そうです。

(田沼隆志)
 すごいことだな。

(宮脇淳子)
 ハイ。

(田沼隆志)
 先生、時間なんで一個だけ聞きたかったのは、
 そのようは共通の話し言葉がない人々の所に漢字だけ持って行って、
 そうすると細かい所の表現はできないと。

(宮脇淳子)
 「てにをは」がないから、まず、文法がないわけ。

 ■ 漢字には「てにをは」がない      
  (品詞の区別・一定の語順・文法もない) 

(田沼隆志)
 文法がない。

(宮脇淳子)
 漢字は表意文字だから、見えるものしか表現出来ない。
 だから、論理的ななんとなく私がなんとかしたからこんな風な
 気持ちになって、だからどうなのよ。
 という事を漢字でするのがすごく難しいわけ。

 一個づつプツプツになるわけ。
 なにか嫌な事があった。今すごく気分が悪い。と言う風になってしまって
 そのつなぎがないわけ。

 だから、その感情の流れみたいなことがすごく下手くそになる。

(田沼隆志)
 なるほど。そういう言葉だからなんとなく原始的というか。なんとなく

(宮脇淳子)
 中国の人は7、8割わかれば良いと思っているから、
 そもそもが。

(田沼隆志)
 そうですよね。

(宮脇淳子)
 いい加減なのは、そのせいで、すごくキッチリとした気持ちを
 きちんと書くということが漢文は不向きなの。

(田沼隆志)
 なるほど。

(宮脇淳子)
 つまり、音が無いから見えるもので並べているから

(田沼隆志)
 ニュアンスは書けてないという事ですね。

(宮脇淳子)
 そう言うことです。

(田沼隆志)
 英語も全部「私」は、「I」になっちゃうけど、日本だと
 我とか私とか拙者とか色々あるようなバリエーションが
 ないですね。

(宮脇淳子)
 無いです。
 同じ一つの漢字が、動詞なったり、名詞になったりするからね。

(田沼隆志)
 いやー、そうかすごい。 (後略)


コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    匿名希望 (金曜日, 17 7月 2020 09:33)

    田沼隆志さんのコメント、相槌打つばっかりで大したことを言ってないですね。宮脇先生の本をあまりちゃんと読んでいらっしゃらないのでは…。